空を飛んだ喜八少年 還暦のたび 五

Posted at 07/09/04 Comment(0)» Trackback(0)»

雨の中、車は熊本へと向っていた。

もう一日「器」を見る時間が欲しかったが十三日には帰り、
十四日に岡崎で薬師寺の「まほろば塾」を拝観。

十五日には文楽で人間国宝の竹本住大夫先生・
薬師寺副住職の山田法胤師・安田暎胤管長夫人の順恵さんと、
持統天皇のお手植えの桜の前で四十人の蕎麦会を
地元保存会、岡崎呉服協同組合のお世話でさせて頂くことに決まっているので、
大切な事から、しっかりとこなしていかないという事情があり致し方ない事でした。                             
七谷氏には十一日に阿蘇に入る予定を伝えていたのを
二日も早く入るのでご迷惑とは思いながらも、走り続けていた。

高森に入ってから長いこと、どこまで続く事やら少々不安気味、
それでもカーナビ君を信じて走る。

こう云う時には素晴らしい応援歌が小生にはある。

不良大学学長幡掛正浩先生の作られた、安岡正篤をして呆れさせ、
高田好胤をして絶句せしめたという、
日本男子であれば是非おぼえて頂きたいものである。                                                                                                      
襤褸(らんる)悔なし

作詞    幡掛正浩
作・編曲  永作幸男

一、人間わずか五十年  化転(けてん)の命(いのち)何かある
   臭声(しゅうせい)長く伝へずば  男子生まれて恥あらん
   南禅、山門、月高く かの五右衛門は叫ばずや
   “太閤の首もらうたゾ”

二、青きは鯖(さば)の膚(はだ)にして  黒きは人の心とか
   襤褸悔なしわが一生(ひとよ)  三尺(さんじゃく)高い木の上で
   泣きごと言ふたイエスより  莞(かん)爾(じ)笑うて殺された
   鼠(ねずみ)小僧(こぞう)がにくらしい
  
三、かはい皇子(みこ)ゆえ身を捨てた  熊襲(くまそ)武(たける)はいい男
   いとし主ゆえチョン切った  安部(あべ)のノお定(さだ)はいい女
   つくすまことが実(じつ)ならば  情と非情と一つもの
   順逆(じゅんぎゃく)不二(ふじ)の不良(ふりょう)道(どう)  

四、三千世界の烏(からす)をころし  ぬしと臥(ね)たいと言ふた人
   高杉晋作先(ま)ず死んだ  続きたいぞへ国の為
   酒も女ももう厭(あ)いた  劫火(ごうか)身を焦(や)く火の柱
   のぼってみたい天までも

少々言葉が難しい所もありますが、ことばの出所と歴史が分かると面白い。

「青きは鯖の膚にして 黒きは云々」「順逆不二の」「劫火身を焦く火の柱」の三節は
夫々、尾崎士郎の(人生劇場)・北一輝(二・二六事件に坐して刑死)・安永東
之助(満州義軍に投じて壮烈な戦死)三氏の言句より採る。
 
石川五右衛門から高杉晋作まで実名で登場する七名と合わせて
計十名の人物が歌いこまれている。

これ程までに多彩絢爛たる奇士群が次から次へと出てくるのは
幡掛先生の世間の広さと、本筋を見抜かれる力でしょう。

この不良大学の校歌を歌いながら元気を取り戻し、立派な不良に為るために
日々、研鑽をし、努力をしなければならないのである。
          
校歌のいうとうりに生きられたらどんなにいいだろうか、故幡掛不良大学学長
は、この様な生き方をされたお人であったと聞く、というのも小生はここ四年
程のご縁でしかないので、はつらつと後輩を指導されたり、ご遷宮をなされ、
陛下をご先導されるお姿は見ていないのである。

残念ではありますが、短いとはいえ貴重なお時間と教えを頂いた事に
感謝の気持でいっぱいであります。

さて、だんだん高森町も目的地に近くなってきました。

電話で聞いたコンビニを見つけたときは、ドッと疲れが出たのと、気が抜けた。

とうとう約束を果たすときが来た。

一昨年、対馬へ行ったとき帰りによれれば寄ろうと思っていたのであったが、
ついにできなかった。これでやっと下り宮にお参りできることになった。

遅く着いたのにもかかわらず、小住義信、幸代ご夫妻がお出かけくださり
ミニ歓迎会をして下さいました。

後日分ったことですが、この夜の後半は、
あまり良く覚えてないのが本音である。

ようやく来たという安堵の気持、
ただ運転だけとはいいながらも長い距離を走っているわけで、
自分ではさほど疲れているとは思っていなくても結構こたえていたのだろう。

後日写真をみて自分では記憶にない場面が写っているのには驚いた。

さぞかし生あくびをしてこらえていたのではないかと思うとぞっとしている。

 ねむけよけ チューインガムか CDか 
 いじをはり 携帯もたぬ さみしいさも
 ひとくりたび 花も嵐も 不良道

                     第三部 烏の試験につづく  

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